Japanese
English
症例
難治性逆流性食道炎により浮腫性声帯炎が出現した限局皮膚硬化型全身性強皮症の1例
Limited cutaneous systemic sclerosis with edematous laryngitis by gastroesophageal reflux disease
瀬下 治孝
1
,
伊藤 友章
1
,
原田 和俊
1
,
坪井 良治
1
,
本橋 玲
2
Harutaka SESHIMO
1
,
Tomonobu ITO
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Ryoji TSUBOI
1
,
Rei MOTOHASHI
2
1東京医科大学,皮膚科学分野(主任:原田和俊教授)
2同,耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
限局皮膚硬化型全身性強皮症
,
逆流性食道炎
,
浮腫性声帯炎
,
嗄声
Keyword:
限局皮膚硬化型全身性強皮症
,
逆流性食道炎
,
浮腫性声帯炎
,
嗄声
pp.1395-1398
発行日 2021年8月1日
Published Date 2021/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002794
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58歳,女性。20XX年頃にRaynaud現象を初期症状とし,手指の硬化,抗セントロメア抗体陽性を認め,限局皮膚硬化型全身性強皮症と診断された。同時期よりロサンゼルス分類グレードAの逆流性食道炎が出現し,ラベプラゾールナトリウムを内服していたが,増悪・寛解を繰り返していた。その後,嗄声を自覚し,耳鼻咽喉科で喉頭ファイバーを施行したところ浮腫性声帯炎を認めた。生活指導とエソメプラゾールマグネシウム水和物で声帯炎は軽快した。自験例のように限局皮膚硬化型全身性強皮症の消化器病変に伴い嗄声を生じることもある。経過中に嗄声の訴えがある場合は,常に限局皮膚硬化型全身性強皮症の合併症として発症している可能性を考慮し,耳鼻咽喉科医と密に連携をとることが重要である。
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