Japanese
English
症例
全身性強皮症に合併した閉塞性動脈硬化症の高齢発症例
An elderly case of arteriosclerosis obliterans associated with systemic sclerosis
勝又 文徳
1
,
延山 嘉眞
1
,
石地 尚興
1
,
太田 有史
1
,
朝比奈 昭彦
1
Fuminori KATSUMATA
1
,
Yoshimasa NOBEYAMA
1
,
Takaoki ISHIJI
1
,
Arihito OTA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
1東京慈恵会医科大学,皮膚科(主任:朝比奈昭彦教授)
キーワード:
全身性強皮症
,
閉塞性動脈硬化症
,
抗セントロメア抗体
,
限局皮膚硬化型全身性強皮症
,
重症下肢虚血
Keyword:
全身性強皮症
,
閉塞性動脈硬化症
,
抗セントロメア抗体
,
限局皮膚硬化型全身性強皮症
,
重症下肢虚血
pp.1522-1527
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002844
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89歳,女性。四肢末端の浮腫性硬化,右第1趾潰瘍で当院を受診した。初診時,両手指に硬化,Raynaud現象,右第1趾と左第1趾尖に潰瘍がみられた。抗セントロメア抗体陽性,病理組織検査で前腕伸側の真皮深層に膠原線維の膨化を認めた。また血管造影CTで右側優位の両側浅大腿動脈の狭窄が検出された。以上から,全身性強皮症に合併した閉塞性動脈硬化症と診断した。一般に全身性強皮症では手指病変が足趾より高度で,左右差はない。また,高齢発症の全身性強皮症例では皮膚外病変が過半を占める。しかし,自験例では自覚症状が皮膚外病変や手指病変でなく足趾の左右差を有する潰瘍であり,病態に閉塞性動脈硬化症が関与していると考えられた。
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