Japanese
English
特集 日常診療に潜むリンパ腫・リンパ増殖性疾患―リンパ腫との鑑別が問題になる関連疾患―
(症例報告)
IgA免疫組織化学的染色が診断に有用であった多中心性Castleman病の1例
Multicentric Castleman disease:Anti-IgA antibody immunohistochemical staining was useful for differential diagnosis
森 愛菜
1
,
西元 順子
1
,
後田 優香
1
,
持田 耕介
1
,
阿萬 紫
2
,
盛口 淸香
2
,
天野 正宏
1
Aina MORI
1
,
Junko NISHIMOTO
1
,
Yuuka USHIRODA
1
,
Kosuke MOCHIDA
1
,
Murasaki AMAN
2
,
Sayaka MORIGUCHI
2
,
Masahiro AMANO
1
1宮崎大学医学部感覚運動医学講座,皮膚科学分野(主任:天野正宏教授)
2宮崎大学医学部病理学講座,構造機能病態学分野
キーワード:
多中心性Castleman病
,
IgG4関連疾患
,
IgA免疫染色
Keyword:
多中心性Castleman病
,
IgG4関連疾患
,
IgA免疫染色
pp.1810-1814
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004246
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65歳,男性。初診5年前から顔面,胸部,背部に褐色結節を自覚し,頸部や腋窩のリンパ節腫脹も認めるようになった。皮膚生検およびリンパ節生検を施行し,病理組織学的に真皮内やリンパ節内に結節性に形質細胞の浸潤を認めた。免疫組織化学的染色では,いずれの組織でもIgG,IgG4が陽性で,IgG4/IgG比は約40%であり,IgG4関連疾患を疑ったが,IgA陽性細胞を皮膚で約20%,リンパ節で12%に認め,血液検査で貧血や血小板増多,CRP高値,IL-6の高値などを伴っていたことから,多中心性Castleman病と診断した。IgA免疫組織化学的染色は多中心性Castleman病とIgG4関連疾患の鑑別に有用である。
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