Japanese
English
症例
イキセキズマブ投与中にヒト腸管スピロヘータ症を生じた乾癬性関節炎の1例
Psoriatic arthritis with human intestinal spirochetosis occurring during ixekizumab treatment
藤井 理美
1
,
百瀬 まみ
1
,
太田 真由美
1
,
梅澤 慶紀
1
,
朝比奈 昭彦
1
,
木下 勇次
2
,
猿田 雅之
2
Satomi FUJII
1
,
Mami MOMOSE
1
,
Mayumi OTA
1
,
Yoshinori UMEZAWA
1
,
Akihiko ASAHINA
1
,
Yuji KINOSHITA
2
,
Masayuki SARUTA
2
1東京慈恵会医科大学,皮膚科学講座(主任:朝比奈昭彦主任教授)
2同,消化器肝臓内科学講座
キーワード:
乾癬
,
炎症性腸疾患
,
生物学的製剤
,
イキセキズマブ
,
ヒト腸管スピロヘータ症
Keyword:
乾癬
,
炎症性腸疾患
,
生物学的製剤
,
イキセキズマブ
,
ヒト腸管スピロヘータ症
pp.1685-1688
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004205
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41歳,男性。乾癬性関節炎を約9年前に発症し,インフリキシマブ,アダリムマブ,ウステキヌマブ,アプレミラスト,セクキヌマブで治療を行ったが難治であった。その後,イキセキズマブに切り替え2カ月後には皮疹は著明に改善した。しかし,同時期より下痢症状を伴うようになり,炎症性腸疾患を疑い,大腸内視鏡検査を施行したところ,炎症性腸疾患の所見は認めず,ヒト腸管スピロヘータ症の診断に至った。イキセキズマブを休薬し,メトロニダゾールの内服投与によって下痢症状は消失した。生物学的製剤投与中の難治な下痢症状は炎症性腸疾患を疑うべきであるが,自験例のような感染症に起因する症状の可能性もあるため,精査し原因を究明することが重要と考えた。
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