Japanese
English
症例報告
HIV感染症を合併した尋常性乾癬に対しイキセキズマブを投与した2例
Two HIV-infected cases of psoriasis vulgaris treated with ixekizumab
植田 麻理子
1
,
竹田 さゆり
1
,
山田 尚人
1
,
椙村 有里子
1
,
滝 笑津子
1
,
嘉陽 織江
1
,
清水 真
1
Mariko UEDA
1
,
Sayuri TAKEDA
1
,
Naoto YAMADA
1
,
Yuriko SUGIMURA
1
,
Etsuko TAKI
1
,
Orie KAYO
1
,
Makoto SHIMIZU
1
1国立病院機構名古屋医療センター皮膚科
1Division of Dermatology, Nagoya Medical Center, Nagoya, Japan
キーワード:
HIV感染症
,
イキセキズマブ
,
尋常性乾癬
Keyword:
HIV感染症
,
イキセキズマブ
,
尋常性乾癬
pp.303-307
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206618
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要約 症例1:46歳,男性.17年前にヒト免疫不全ウイルス(human immunodeficiency virus,HIV)感染症を発症しantiretroviral therapy(ART)療法を施行中.12年前に尋常性乾癬を発症.外用療法に加えエトレチナート,ナローバンドUVB,アプレミラストによる治療を受けていたが皮膚症状の改善乏しく1年前よりイキセキズマブの投与を開始した.症例2:39歳,男性.9年前にHIV感染症を発症しART療法を施行中.8年前に尋常性乾癬を発症.外用療法に加えエキシマライトを施行していたが皮膚症状の改善乏しく18か月前よりイキセキズマブの投与を開始した.HIV感染症を合併した尋常性乾癬はHIV非合併と比較した場合,より難治性であり管理が複雑とされる.われわれは治療に難渋したHIV合併尋常性乾癬に対して生物学的製剤を使用し,良好なコントロールを得られた症例を経験したので報告する.症例1,2ともに有害事象の出現なくPASI clearを維持できており,生物学的製剤は尋常性乾癬の治療法の選択肢の1つになりうると考える.
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