Japanese
English
症例
経口ビスホスホネート製剤が原因と考えられた口腔粘膜潰瘍の1例
Oral ulcers probably caused by oral bisphosphonates
佐藤 亜美
1
,
出口 登希子
1
,
島田 奏
1
,
木村 春奈
1
,
鈴木 丈雄
1
,
酒井 あかり
1
,
阿部 理一郎
1
,
阿部 史彦
2
,
田中 彰
3
,
坂詰 博仁
4
,
戸谷 収二
5
Ami SATO
1
,
Tokiko DEGUCHI
1
,
Kanade SHIMADA
1
,
Haruna KIMURA
1
,
Takeo SUZUKI
1
,
Akari SAKAI
1
,
Riichiro ABE
1
,
Fumihiko ABE
2
,
Akira TANAKA
3
,
Hirohito SAKAZUME
4
,
Shuji TOYA
5
1新潟大学大学院医歯学総合研究科,皮膚科学分野(主任:阿部理一郎教授)
2信楽園病院,歯科口腔外科,新潟市
3日本歯科大学新潟生命歯学部,口腔外科学講座
4同,顎口腔全身関連治療学
5日本歯科大学新潟病院,口腔外科
キーワード:
口腔粘膜潰瘍
,
舌潰瘍
,
ビスホスホネート製剤
,
アレンドロン酸
,
副作用
Keyword:
口腔粘膜潰瘍
,
舌潰瘍
,
ビスホスホネート製剤
,
アレンドロン酸
,
副作用
pp.1673-1676
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004202
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91歳,男性。既往歴に認知症あり。当科初診2週間前から頰粘膜や舌に有痛性潰瘍が多発し,摂食困難を伴った。臨床所見から自己免疫性水疱症や扁平苔癬を疑ったが,病理組織所見は粘膜上皮の欠損と粘膜固有層のびまん性~血管周囲性のリンパ球,好中球浸潤を認めるのみであり,蛍光抗体直接法も陰性であった。服薬歴からアレンドロン酸による薬剤性潰瘍を考え内服中止したところ,1カ月後に治癒した。経口ビスホスホネート製剤の副作用として,不適切な用法により薬剤が口腔内に滞留すると口腔潰瘍を形成することがある。認知症など服薬遵守が難しい患者の口腔潰瘍をみた際は,同剤による薬剤性潰瘍も考慮する必要がある。
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