抗IFN-γ自己抗体陽性の播種型MAC症に伴うLocalized Sweet症候群の1例

Localized Sweet’s syndrome associated with disseminated MAC disease positive for anti-IFN-γ autoantibody

75歳，女性。発熱と手掌の皮疹を主訴に当院を受診した。初診時，両手掌に辺縁が隆起し浸潤を触れる環状の紅斑が多発していた。手掌の皮膚生検の結果Sweet症候群を疑った。ステロイド内服にて皮疹は一時改善したが，再度全身状態の悪化と皮疹の再燃を認めた。採血，喀痰培養，気管支肺胞洗浄法，皮下膿瘍の皮膚生検より播種型Mycobacterium avium complex（MAC）症と診断，抗菌薬3剤併用療法で加療し全身状態の改善とともに皮疹も消退した。抗IFN-γ自己抗体陽性により抗酸菌特異的な免疫不全を背景に播種型MAC症を発症し，手に限局したlocalized Sweet症候群としての表現型を示したまれな症例であった。