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特集 薬疹
ウステキヌマブが奏効した降圧薬による乾癬型薬疹の1例
Psoriasiform drug eruption due to antihypertensive drugs treated with ustekinumab
浦山 佳織
1,2
,
小林 里実
1,2
Kaori URAYAMA
1,2
,
Satomi KOBAYASHI
1,2
1東京女子医科大学,皮膚科学教室
2聖母病院,皮膚科(主任:小林里実部長)
キーワード:
乾癬型薬疹
,
尋常性乾癬
,
降圧薬
,
生物学的製剤
,
ウステキヌマブ
Keyword:
乾癬型薬疹
,
尋常性乾癬
,
降圧薬
,
生物学的製剤
,
ウステキヌマブ
pp.887-891
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005245
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68歳,女性。初診の5カ月前より四肢に紅斑が多発し,生検にて尋常性乾癬と診断されたが,難治のため当科を紹介受診した。初診時,四肢に強い瘙痒を伴う豌豆大までの紅斑が多発し,肘,膝を避けるような皮疹分布から乾癬型薬疹を疑った。内服薬をすべて中止し,シクロスポリン内服にて一旦軽快したが,高血圧症に対して投与したシルニジピンで同様の紅斑が再燃した。病理組織所見にてMunro微小膿瘍と液状変性を認め,シルニジピンによる乾癬型薬疹と診断した。降圧薬を変更するも皮疹が遷延したため,ウステキヌマブを開始し,皮疹は改善傾向である。乾癬型薬疹の難治例では生物学的製剤を含めた治療も検討が必要で,液状変性を伴う例にIL-12/23阻害薬が奏効した。

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