Japanese
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特集 水疱症
免疫グロブリン大量静注療法とリツキシマブ併用療法が眼粘膜症状と皮膚症状に奏効した濾胞性リンパ腫に伴う腫瘍随伴性天疱瘡の1例
Paraneoplastic pemphigus associated with follicular lymphoma in which intravenous immunoglobulin and rituximab combination therapy was effective for the ocular mucosal and cutaneous symptoms
荒川 遥
1
,
王 華帆
1
,
冨樫 結
1
,
遠藤 恵
1
,
高橋 沙希
1
,
松倉 節子
1
,
川崎 理加
2
,
古賀 浩嗣
3
,
石井 文人
3
Haruka ARAKAWA
1
,
Kaho OH
1
,
Yui TOGASHII
1
,
Megumi ENDO
1
,
Saki TAKAHASHI
1
,
Setsuko MATSUKURA
1
,
Rika KAWASAKI
2
,
Hiroshi KOGA
3
,
Norito ISHII
3
1済生会横浜市南部病院,皮膚科
2同,血液内科
3久留米大学医学部,皮膚科学教室(主任:名嘉眞武國教授)
キーワード:
腫瘍随伴性天疱瘡
,
濾胞性リンパ腫
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
リツキシマブ
,
抗プラキン抗体
Keyword:
腫瘍随伴性天疱瘡
,
濾胞性リンパ腫
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
リツキシマブ
,
抗プラキン抗体
pp.1326-1330
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004099
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74歳,男性。初診の2年前に,濾胞性リンパ腫と診断され無治療経過観察中であった。3日前より発熱,全身の紅斑,眼脂,眼球結膜充血,口唇・口腔内のびらんが出現した。抗Dsg1,3抗体陽性,免疫ブロット法でエンボプラキン,ペリプラキンは陰性であったが,ラット膀胱切片を基質とした蛍光抗体間接法が陽性であり腫瘍随伴性天疱瘡と診断した。ステロイドの投与を開始するも眼症状が増悪し,免疫グロブリン大量静注療法とリツキシマブを併用し皮膚粘膜症状は改善,リンパ腫も縮小傾向を示した。濾胞性リンパ腫を原因とする腫瘍随伴性天疱瘡の重症眼粘膜病変にステロイド,免疫グロブリン大量静注療法とリツキシマブの併用療法が有効である可能性が考えられた。
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