Japanese
English
特集 細菌感染症
肺膿瘍に起因する続発性皮膚ノカルジア症の1例
Secondary cutaneous nocardiosis associated with lung abscess
水川 伊津美
1
,
福安 厚子
1
,
千々和 智佳
1
,
鎌田 昌洋
1
,
大西 誉光
1
,
菊地 弘敏
2
,
山本 麻子
3
,
古川 泰司
4
,
多田 弥生
1
Itsumi MIZUKAWA
1
,
Atsuko FUKUYASU
1
,
Chika CHIJIWA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Takamitsu OHNISHI
1
,
Hirotoshi KIKUCHI
2
,
Asako YAMAMOTO
3
,
Taiji FURUKAWA
4
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生教授)
2同,内科
3同,放射線科
4同,臨床検査部
キーワード:
続発性皮膚ノカルジア症
,
免疫不全
Keyword:
続発性皮膚ノカルジア症
,
免疫不全
pp.1205-1208
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004054
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75歳,女性。成人Still病に対しプレドニゾロン18mg/日内服中,発熱と後頸部に径3cmの常色調,熱感を伴わない有痛性皮下腫瘤が出現した。バンコマイシン8日間投与と,低IgG血症に対してIgG補充で改善したが,19日後に再発し,右鼠径部に径30mmの有痛性皮下腫瘤が新生した。約40日後に右鼠径部が自壊排膿し,波動を触れた後頸部を切開した。創部培養からNocardia farcinicaを検出した。CTにて肺膿瘍を認め,レボフロキサシン6カ月内服で皮膚症状,肺膿瘍は消失,再発はない。免疫抑制状態下で,単発または多発する皮下膿瘍などの皮膚症状を呈した場合には,続発性皮膚ノカルジア症を鑑別する必要がある。
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