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特集 細菌・抗酸菌感染症
壊疽性膿皮症との鑑別に苦慮した原発性皮膚ノカルジア症の1例
Primary Cutaneous Nocardiosis Requiring Differential Diagnosis from Pyoderma Gangrenosum
福田 朝子
1
,
竹内 理恵
2
,
肥田 時征
3
,
廣﨑 邦紀
1
Asako FUKUDA
1
,
Rie TAKEUCHI
2
,
Tokimasa HIDA
3
,
Kuninori HIROSAKI
1
1独立行政法人国立病院機構北海道医療センター,皮膚科(主任:廣﨑邦紀医長)
2同,リウマチ科
3札幌医科大学,皮膚科学講座
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
原発性皮膚ノカルジア症
,
Nocardia brasiliensis
,
免疫不全
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
原発性皮膚ノカルジア症
,
Nocardia brasiliensis
,
免疫不全
pp.1194-1198
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000862
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52歳,女性。神経Behçet病に対し,プレドニゾロンとアダリムマブを投与中であった。砂利道で転倒し,左膝に生じた擦過傷が難治性となった。各種検査結果より壊疽性膿皮症と診断し加療を行うも,皮膚症状は増悪した。4回目の培養でNocardia brasiliensisが検出され,皮膚ノカルジア症の診断に至った。抗菌薬の投与で瘢痕治癒したが,投与終了後四肢に皮下結節が再燃し,病巣切除と抗菌薬の投与を再開した。ノカルジア症は通常より培養に時間を要するため,陰性と判断されやすい。免疫不全患者に難治性の皮膚症状が生じた際は,本疾患を念頭に適切な情報提供を行い,検査方法を考慮することが重要であると考えた。
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