Japanese
English
症例
落葉状天疱瘡に対し選択的血漿交換を施行し有用であった1例
Pemphigus foliaceus successfully treated with selective plasma exchange
藤井 理美
1
,
小笹 美蘭
1
,
唐川 大
1
,
遠藤 幸紀
1
,
小松嵜 陽
2
Satomi FUJII
1
,
Miran OZASA
1
,
Masaru KARAKAWA
1
,
Koki ENDO
1
,
Yo KOMATSUZAKI
2
1東京慈恵会医科大学附属柏病院,皮膚科(主任:遠藤幸紀部長)
2同,腎臓高血圧内科
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
選択的血漿交換
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
選択的血漿交換
pp.1117-1120
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004024
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41歳,女性。初診の2年前より躯幹に紅斑が出現した。他院で外用治療していたが改善せず,当科を紹介受診した。顔面,躯幹に類円形の落屑を付す紅斑が多発し,一部は紅色のびらんを呈していた。血液検査で抗デスモグレイン1抗体の上昇,病理組織学的には表皮内水疱が形成され,蛍光抗体直接法では角化細胞間にIgGの沈着がみられた。落葉状天疱瘡と診断し,プレドニゾロン1mg/kg/日での治療を開始した。皮疹の改善に乏しく,選択的血漿交換を施行し,その後免疫グロブリン大量静注療法を施行した。選択的血漿交換を計6回施行し,プレドニゾロンを減量したが,再燃せずに退院した。難治性自己免疫性水疱症に対し,選択的血漿交換は副作用が少なく,治療効果があると考えられる。
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