Japanese
English
症例
ヨウ化カリウムが有効であった好中球性紅斑の1例
Neutrophilic erythema successfully treated with potassium iodide
吉益 祥子
1
,
平山 真帆
1
,
中村 百恵
1
,
須田 安由美
1
,
川内 康弘
1
,
阿南 隆
2
Shoko YOSHIMASU
1
,
Maho HIRAYAMA
1
,
Moe NAKAMURA
1
,
Ayumi SUDA
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
,
Takashi ANAN
2
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2札幌皮膚病理診断科,札幌市
キーワード:
好中球性紅斑
,
ヨウ化カリウム
Keyword:
好中球性紅斑
,
ヨウ化カリウム
pp.214-216
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003769
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42歳,男性。2カ月前から顔面,頸部の拇指頭大までの類円形の浸潤性紅斑,丘疹に気づいた。発熱,関節痛など全身症状はなかった。病理組織学的検査では真皮上層に好中球を主体とした炎症細胞浸潤を認め,好中球性紅斑と診断した。ステロイド外用にて一旦改善するも再燃あり,ヨウ化カリウムを内服したところ改善した。ヨウ化カリウムは,活性酸素の産生抑制や好中球の遊走抑制作用による薬効があると考えられている。その副作用として急性期では消化器症状,皮膚症状があり,慢性期では甲状腺機能異常や全身倦怠感などがある。自験例は全身症状がなく皮膚症状だけの軽症例であったが,ステロイド外用で再燃があったためヨウ化カリウム内服を選択し,改善した。
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