Japanese
English
症例
右反復性膝蓋骨脱臼の術後1カ月に四肢に発現しPsychogenic Purpuraと考えられた1例
Psychogenic purpura on the extremities occurring one month after surgery for right repetitive patellar dislocation
別木 祐介
1
,
大熊 未佳
1
,
加持 達弥
1
,
戸井 洋一郎
1
Yusuke BEKKI
1
,
Mika OKUMA
1
,
Tatsuya KAJI
1
,
Yoichiro TOI
1
1広島市立広島市民病院,皮膚科(主任:戸井洋一郎主任部長)
キーワード:
psychogenic purpura
,
自己赤血球感作性紫斑病
,
Gardner-Diamond syndrome
Keyword:
psychogenic purpura
,
自己赤血球感作性紫斑病
,
Gardner-Diamond syndrome
pp.217-221
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003770
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19歳,女性。初診2カ月前に右反復性膝蓋骨脱臼に対し観血的関節授動術を行い,その1カ月後に四肢に境界明瞭な紫斑・紅斑の混合した皮疹が出現した。その後,皮疹の増大がみられ当科を受診し,初診時,両上肢,下肢に手拳大の境界明瞭な浮腫性の紫斑を数個認めた。一部局面を形成し,大腿部の皮疹の一部には初診時までに消失したものもあった。血液検査にて貧血を認めるもそのほかに異常所見はなく,皮膚生検においても真皮深層から脂肪織の葉間内にわずかに赤血球の漏出がみられる所見のみであり,psycogenic purpuraと考えた。自験例は外傷(手術)を契機として発症したと考えられ,抗ヒスタミン薬内服とステロイド外用により皮疹のコントロールが可能となった。
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