Japanese
English
特集 神経櫛起源細胞性腫瘍
青色母斑と合併した柵状被包化神経腫の1例
Palisaded encapsulated neuroma with blue nevus
吉益 祥子
1
,
平山 真帆
1
,
中村 百恵
1
,
須田 安由美
1
,
川内 康弘
1
,
阿南 隆
2
Shoko YOSHIMASU
1
,
Maho HIRAYAMA
1
,
Moe NAKAMURA
1
,
Ayumi SUDA
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
,
Takashi ANAN
2
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2札幌皮膚病理診断科(主任:阿南 隆理事長)
キーワード:
柵状被包化神経腫
,
palisaded encapsulated neuroma
,
青色母斑
Keyword:
柵状被包化神経腫
,
palisaded encapsulated neuroma
,
青色母斑
pp.587-590
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002531
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
75歳,女性。発症時期不明の右下眼瞼の黒青色斑がみられた。病理組織学的所見では,粘膜固有層に結節状の病変がみられ,メラニン顆粒を含む樹枝状の胞体をもつ色素細胞様細胞が集簇しており,青色母斑と診断した。さらに青色母斑の下方に近接して,粘膜固有層から横紋筋層にかけて紡錘形の核をもつ細胞が束状,柵状に分布しており,免疫染色ではS-100蛋白,neurofilamentが陽性であった。両者の移行像はなく,上方の青色母斑と下方の柵状被包化神経腫の合併例と診断した。柵状被包化神経腫は皮膚科領域での報告は少なく,青色母斑との合併の報告はない。本論文では,主な末梢神経系腫瘍と柵状被包化神経腫の鑑別点についても考察した。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.