特集 小児の皮膚病・炎症性
臨床例
ヨウ化カリウム治療を行ったスポロトリコーシスの小児例
稲福 和宏
1
,
小野 泰伸
,
永山 博敏
,
大津 玉緒
1国保直営総合病院君津中央病院 皮膚科
キーワード:
Potassium Iodide
,
スポロトリクム症
,
鑑別診断
,
生検
,
経口投与
,
膿痂疹
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Impetigo
,
Potassium Iodide
,
Sporotrichosis
pp.911-914
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.24733/J01268.2015024175
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<症例のポイント>・小児の眼瞼に多発したスポロトリコーシス(固定型)を報告した。本症の好発部位は小児で顔面、成人は顔面と上肢にほぼ限られている。小児の難治性眼瞼病変では念頭におくべき疾患である。・自験例では培養検査で真菌は同定されず、病理組織検査で特徴的な真菌要素が検出された。小児の眼瞼の生検は慎重かつ安全に行うべきであり、施術にあたっては眼科との連携や年齢を考慮し、術前の鎮静薬投与などの対応が重要と思われた。・また、自験例では、ヨウ化カリウム(KI)の内服が奏効した。KIは第一選択薬であり、小児では20mg/kg/日を投与し、比較的安全に使用できる点でも有用であった。
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