Japanese
English
特集 薬疹
セレコキシブで症状が誘発されなかったNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)不耐症の1例
Tolerance to celecoxib in a patient with intolerance to nonsteroidal anti-inflammatory drugs
鈴木 理紗
1
,
沼田 貴史
1
,
井廻 寿美
1
,
森 美穂
1
,
堺 則康
1
,
伊藤 友章
1
,
原田 和俊
1
,
武田 淳雄
2
,
大久保 ゆかり
1
Risa SUZUKI
1
,
Takafumi NUMATA
1
,
Hisami IMAWARI
1
,
Miho MORI
1
,
Noriyasu SAKAI
1
,
Tomonobu ITO
1
,
Kazutoshi HARADA
1
,
Atsuo TAKEDA
2
,
Yukari OKUBO
1
1東京医科大学,皮膚科学分野(主任:原田和俊主任教授)
2同,耳鼻咽喉科・頭頸部外科
キーワード:
NSAIDs過敏症
,
非ステロイド性抗炎症薬
,
アセトアミノフェン
,
NSAIDsアレルギー
,
アラキドン酸カスケード
Keyword:
NSAIDs過敏症
,
非ステロイド性抗炎症薬
,
アセトアミノフェン
,
NSAIDsアレルギー
,
アラキドン酸カスケード
pp.1505-1508
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004148
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25歳,女性。学童期から頭痛に対して鎮痛薬を内服していた。初診の1~2年前より非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェンを内服した後に鼻汁,呼吸困難感,口唇の腫脹と眼の痒みが出現し,当科を受診した。プリックテストはすべて陰性であった。内服誘発試験では,イブプロフェン10mg(1/10錠)を内服した90分後から鼻汁,咽頭違和感と眼の痒みを認めた。以上より,NSAIDs不耐症と診断した。セレコキシブを用いた内服誘発試験では,100mgまで症状は誘発されなかった。使用可能な薬剤を検索する目的で行う内服誘発試験では,現病歴を踏まえ,患者ごとにアセトアミノフェンやCOX-2阻害薬を選択する必要があると考えた。
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