Japanese
English
症例
標準型13トリソミー児に多発した稗粒腫の1例
Multiple milia in an infant with full trisomy 13
一村 隆造
1
,
大塚 勤
1
,
小田垣 彩花
1
Ryuzo ICHIMURA
1
,
Tsutomu OTSUKA
1
,
Ayaka ODAGAKI
1
1国際医療福祉大学病院,皮膚科(主任:大塚 勤教授)
キーワード:
標準型13トリソミー児
,
稗粒腫
,
多発
Keyword:
標準型13トリソミー児
,
稗粒腫
,
多発
pp.2031-2035
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003645
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8カ月,男児。出生時より各種合併症があり,日齢7に染色体検査で標準型13トリソミーと診断された。生後5カ月頃に顎,気管切開周囲に白色調を示す小丘疹が出現し,徐々に増加した。病理組織学的に表皮直下に角質物質を容れる囊腫があり,囊腫壁は菲薄化した正常の扁平上皮で構成され,類表皮囊腫とほぼ同様の所見を示し,稗粒腫と診断した。皮膚生検2カ月後,顎は経過観察にてほぼ自然消退し,気管切開周囲は肉芽部位のステロイド外用使用で増大がみられた。13トリソミー症候群は多彩な症状を示す先天異常症候群であり,自験例でみられた多発した稗粒腫も13トリソミー症候群に関連した皮膚症状のひとつである可能性が示唆された。
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