Japanese
English
症例
13トリソミー症候群の乳児に多発した稗粒腫の1例
Generalized Milia in an Infant with Full Trisomy 13
神﨑 美玲
1
,
塚田 裕伍
2
,
京戸 玲子
2
,
泉 維昌
2
,
田中 竜太
3
Mirei KANZAKI
1
,
Yugo TSUKADA
2
,
Reiko KYODO
2
,
Isho IZUMI
2
,
Ryuta TANAKA
3
1水戸済生会総合病院,皮膚科,主任部長
2茨城県立こども病院,小児総合診療科
3同,小児神経精神発達科
キーワード:
13トリソミー症候群
,
稗粒腫
,
多発
Keyword:
13トリソミー症候群
,
稗粒腫
,
多発
pp.74-78
発行日 2020年1月1日
Published Date 2020/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001763
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11カ月,男児。13トリソミー症候群のため,口蓋裂,耳介低位,小顎症,臍ヘルニア,停留精巣,成長障害,重度精神運動発達遅滞,中枢性無呼吸発作,憤怒痙攣,動脈管開存症,胆汁うっ滞など多くの身体的所見および合併症を有していた。生後6カ月頃より腹部に白色調の小丘疹が出現し,胸部,四肢にも多発した。病理組織学的には表皮直下に囊腫があり,囊腫壁は菲薄化した扁平上皮で構成されていた。多発性の稗粒腫と診断し,経過観察したところ,2歳までにほとんどが自然軽快した。13トリソミー症候群は多彩な症状を示す先天異常症候群であるため,自験例でみられた多発性の稗粒腫も13トリソミー症候群に関連した皮膚症状のひとつであると考えられた。
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