症例
エトレチナートが奏効した多発性発疹性稗粒腫の1例
勝野 正子
1
,
秋田 亜紗美
,
石川 秀幸
,
佐々木 哲雄
1国際医療福祉大学附属熱海病院 皮膚科
キーワード:
Etretinate
,
生検
,
経口投与
,
皮膚疾患-顔面
,
丘疹
,
稗粒腫
Keyword:
Administration, Oral
,
Biopsy
,
Facial Dermatoses
,
Etretinate
pp.229-232
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017215731
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89歳女性。15年前より額に白色小丘疹が出現し、その後、鼻の周囲や両頬に拡大したため受診となった。生検結果より稗粒腫と診断し、圧出術や抗菌薬内服、クリンダマイシンリン酸エステルゲルで適宜対応した。しかし、83歳時に皮疹が増加傾向を示し、アダパレンゲルやビタミンB2、B6内服を追加するも軽快・再燃を繰り返した。86歳時より急激に顎・頸部に皮疹が増加し、89歳時には更に悪化したため皮膚生検を実施、病理組織・臨床像より多発性発疹性稗粒腫と診断された。診断後はエトレチナートの内服を開始し、6週間後には個々の皮疹は縮小または消失がみられた。
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