Japanese
English
今月の症例
脱色素性母斑上に生じた多発性稗粒腫
Milia occurring in nevus depigmentosus
谷口 彰治
1
,
鶴田 大輔
1
,
東 順子
2
,
濱田 稔夫
1
Shoji TANIGUCHI
1
,
Daisuke TSURUTA
1
,
Junko HIGASHI
2
,
Toshio HAMADA
1
1大阪市立大学医学部皮膚科学教室
2市立柏原病院皮膚科
1Department of Dermatology, Osaka City University Medical School
2Department of Dermatology, Kashiwara Municipal Hospital
キーワード:
稗粒腫
,
脱色素性母斑
Keyword:
稗粒腫
,
脱色素性母斑
pp.214-216
発行日 1995年3月1日
Published Date 1995/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412901458
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
広範囲の脱色素性母斑上に生じた多発性稗粒腫の乳児例を報告した.症例は3ヵ月,男児.生後数週頃に躯幹および四肢に不完全脱色斑が出現した.自覚症状は認めない.また脱色斑上に一致して白色の表面平滑な半球状小丘疹が多数認められた.病理組織学的には,表皮直下に数層の扁平上皮により囲まれた表皮性嚢腫が存在した.嚢腫の内腔には層板状の角質が認められた.またFontana-Masson染色において,表皮基底層のメラニン顆粒の減少が認められた.検索した限りでは,稗粒腫を伴った広範囲の脱色素性母斑の報告は過去になかった.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.