Japanese
English
症例
左中指に生じた表在性肢端線維粘液腫の1例
Superficial acral fibromyxoma on the left middle finger
宮﨑 駿
1
,
帆足 俊彦
1
,
安齋 眞一
2
,
佐伯 秀久
1
Shun MIYAZAKI
1
,
Toshihiko HOASHI
1
,
Shin-ichi ANSAI
2
,
Hidehisa SAEKI
1
1日本医科大学付属病院,皮膚科学教室(主任:佐伯秀久教授)
2日本医科大学武蔵小杉病院,皮膚科学教室
キーワード:
表在性肢端線維粘液腫
,
superficial acral fibromyxoma
,
CD34
,
ガングリオン
,
尋常性疣贅
Keyword:
表在性肢端線維粘液腫
,
superficial acral fibromyxoma
,
CD34
,
ガングリオン
,
尋常性疣贅
pp.1837-1841
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003585
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表在性肢端線維粘液腫は,臨床,画像所見では鑑別困難なことが多く,病理組織像で確定診断されるまれな皮膚腫瘍である。症例は50歳の女性で,特に誘因なく左中指に結節が出現し,冷凍凝固療法を行うも難治であったため紹介受診した。臨床・画像所見よりガングリオンを疑い穿刺したが排液なく,全摘生検した。病理組織像で真皮内に被膜をもたない腫瘍塊があり,多数の紡錘形細胞,楕円形細胞の増生,脈管形成がみられた。免疫染色ではCD34が陽性であり表在性肢端線維粘液腫と診断した。手指に腫瘍を認めた際は,臨床像のみでは鑑別が困難なことが多く,画像検査や病理組織像から総合的に診断していく必要がある。
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