Japanese
English
症例
食道狭窄を合併した後天性表皮水疱症の1例
Epidermolysis bullosa acquisita associated with esophageal stenosis
大山 拓也
1
,
青山 裕美
1
Takuya OYAMA
1
,
Yumi AOYAMA
1
1川崎医科大学,皮膚科学教室(主任:青山裕美教授)
キーワード:
後天性表皮水疱症
,
抗Ⅶ型コラーゲン抗体
,
食道狭窄
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
バルーン拡張術
Keyword:
後天性表皮水疱症
,
抗Ⅶ型コラーゲン抗体
,
食道狭窄
,
免疫グロブリン大量静注療法
,
バルーン拡張術
pp.1680-1684
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003536
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71歳,男性。後天性表皮水疱症発症から15年後,食事の際に嚥下困難感を自覚した。上部消化管内視鏡検査で下咽頭壁のびらんと食道入口部に狭窄がみられ,2回のバルーン拡張術を施行したが,その有効性は短期的なものであった。一方,免疫グロブリン大量静注療法を施行したところ,抗体価は減少し下咽頭のびらんや食道狭窄による自覚症状に改善がみられた。慢性期の後天性表皮水疱症では,食道粘膜のびらん,潰瘍が再発を繰り返した結果,粘膜下層に瘢痕を形成し肥厚することで狭窄が生じうる。後天性表皮水疱症患者で嚥下時に違和感の訴えがある症例では,食道病変や食道狭窄の存在も考慮に入れ,上部消化管内視鏡検査で下咽頭や食道の所見を確認する必要がある。
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