Japanese
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特集 水疱症
後天性表皮水疱症の急性増悪に対し,ステロイドパルスと免疫グロブリン大量静注療法が有効だった1例
Epidermolysis bullosa acquisita showing acute exacerbation successfully treated with intravenous immunoglobulin and steroid pulse therapy
阿部 佳奈美
1
,
川瀬 正昭
1
,
山田 朋子
2
,
石井 文人
3
,
橋本 隆
4
,
出光 俊郎
1
Kanami ABE
1
,
Masaaki KAWASE
1
,
Tomoko YAMADA
2
,
Norito ISHII
3
,
Takashi HASHIMOTO
4
,
Toshio DEMITSU
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター,皮膚科(主任:出光俊郎客員教授)
2JCHOさいたま北部医療センター,皮膚科
3久留米大学医学部,皮膚科学教室
4大阪市立大学大学院医学研究科,皮膚病態学
キーワード:
後天性表皮水疱症
,
ステロイドパルス療法
,
プレドニゾロン
,
コルヒチン
,
免疫グロブリン大量静注療法
Keyword:
後天性表皮水疱症
,
ステロイドパルス療法
,
プレドニゾロン
,
コルヒチン
,
免疫グロブリン大量静注療法
pp.73-77
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003051
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43歳,女性。2016年10月,口腔内,前頸部に水疱を生じた。病理組織像では表皮下水疱を認め,免疫ブロット法で患者血清のIgGは290kDaのⅦ型コラーゲンと反応し,後天性表皮水疱症と診断した。ミノサイクリン塩酸塩とジアフェニルスルホンの内服で1年以上病勢コントロールは良好であった。2018年4月から徐々に水疱が増え,ステロイド以外の治療では効果なく皮疹の範囲は拡大した。精査にて初診時と同様の所見であり,後天性表皮水疱症の急性増悪と診断した。ステロイドパルス療法と免疫グロブリン大量静注療法を行い,水疱の新生は止まりびらんは上皮化した。治療抵抗性の後天性表皮水疱症に対して,これらは検討すべき治療法と考えた。
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