Japanese
English
症例
骨変形をきたさずに治療し得たシャルコー足の1例
Charcot foot successfully treated without causing bone deformity
岡本 奈都子
1
,
河野 茂夫
2
,
十一 英子
3
Natsuko OKAMOTO
1
,
Shigeo KONO
2
,
Eiko TOICHI
3
1天理よろづ相談所病院,皮膚科(主任:田邉 洋特定嘱託部長)
2独立行政法人国立病院機構京都医療センター,WHO糖尿病協力センター,センター長
3同,皮膚科,医長
キーワード:
シャルコー足
,
糖尿病
,
骨変形
Keyword:
シャルコー足
,
糖尿病
,
骨変形
pp.1584-1588
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003495
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20歳台後半,男性。1型糖尿病あり。左第5趾に蜂窩織炎,骨髄炎を発症し,切開排膿と抗菌薬投与で治癒した。初診の3カ月後,左足に腫脹,熱感を生じ抗菌薬を再度投与した。しかし発熱やWBCの上昇なくCRPは軽度高値で,足部温度に左右差があり,MRIのSTIR画像で足根骨,踵骨に広範囲の高信号を認めたことからシャルコー足と診断した。入院で完全免荷とし,退院後は装具で免荷し,14カ月後に骨変形をおこすことなく略治した。シャルコー足は,足部の骨・関節に炎症がおこり,骨や関節の破壊や変形をきたすことが多く,その後の日常生活に影響を及ぼす。自験例は,骨変形を回避でき,またMRIで経過を経時的に追えた貴重な例である。適確な診断と早期の免荷が奏効したと考えた。
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