Japanese
English
症例
美容師の職業性アレルギー性接触皮膚炎
-―パッチテストでイソチアゾリノンミックスに陽性反応を示した1例―
Occupational allergic contact dermatitis in a hairdresser: Positive patch testing with isothiazolinone mix
渋谷 真美
1
,
猪上 奈奈
1
,
岡本 奈都子
1
,
十一 英子
1
Mami SHIBUYA
1
,
Nana INOUE
1
,
Natsuko OKAMOTO
1
,
Eiko TOICHI
1
1独立行政法人国立病院機構京都医療センター,皮膚科(主任:十一英子診療科長)
キーワード:
美容師
,
職業性アレルギー性接触皮膚炎
,
メチルイソチアゾリノン
Keyword:
美容師
,
職業性アレルギー性接触皮膚炎
,
メチルイソチアゾリノン
pp.1797-1801
発行日 2022年10月1日
Published Date 2022/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003576
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20歳台,女性,美容師。1年半前から繰り返す手から前腕の紅斑と瘙痒の精査を希望して当科を受診した。職業性アレルギー性接触皮膚炎を疑い,パッチテストパネル®(S)と持参品20種でパッチテストを施行した。硫酸ニッケル,イソチアゾリノンミックス,パラフェニレンジアミン,持参のシャンプーと洗い流さないトリートメントで陽性であった。染毛剤には手袋着用で対応していたが,メチルイソチアゾリノン含有製品のシリーズは素手で扱っていたことが判明し,原因と考えた。メチルイソチアゾリノンは本邦では,2004年以降leave-on(洗い流さない)製品にも使用可能となり,パッチテスト陽性率も上昇傾向で,注意を要する。自験例では原因物質の追求により離職を避けることができ,パッチテストが有用だった。
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