Japanese
English
症例
HIV患者に生じ好中球優位の病理組織像を示した第二期梅毒の1例
Secondary syphilis with neutrophil-dominant histopathology in a HIV positive patient
大河内 智子
1
,
原 真望
1
,
大井 梨紗子
1
,
影山 潮人
1
,
榊原 章浩
1
Satoko OKOCHI
1
,
Mami HARA
1
,
Risako OI
1
,
Shioto KAGEYAMA
1
,
Akihiro SAKAKIBARA
1
1安城更生病院,皮膚科(主任:榊原章浩代表部長)
キーワード:
梅毒
,
HIV
,
好中球浸潤
,
プロゾーン現象
Keyword:
梅毒
,
HIV
,
好中球浸潤
,
プロゾーン現象
pp.1580-1583
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003494
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56歳,男性。4年前にHIV感染症と診断され抗レトロウイルス療法中であった。初診3週間前から夜間の発熱を認め,2週間前より両前腕から手掌と右足底に浸潤を触れる紅斑が出現した。梅毒血清反応検査ではRPR 0.5倍,TPHA 602倍と抗体価の乖離を認め,希釈血清を用いて再検査したところRPR陽性となったためプロゾーン現象による偽陰性を呈した第二期梅毒と診断した。病理組織学的所見では,形質細胞浸潤は乏しく血管周囲に好中球の浸潤があり,トレポネーマ染色陽性の菌体を多数認めた。アモキシシリン水和物とプロベネシドの内服を4週間行った。HIV感染症合併によるトレポネーマ菌体量の増大と宿主の免疫応答の変化により,特徴的な病理組織学的所見を示したと思われる。
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