Japanese
English
症例
再発を繰り返した良性末梢神経鞘腫瘍から続発した皮膚悪性末梢神経鞘腫瘍の1例
Cutaneous malignant peripheral nerve sheath tumor arising from recurrent benign peripheral nerve sheath tumor
田杭 具視
1
,
伊﨑 聡志
1
,
車谷 紋乃
1
,
照井 正
1
,
小島 敏雄
2
,
吉田 研一
3
,
樫村 勉
4
,
藤田 英樹
1
Tomomi TAGUI
1
,
Satoshi IZAKI
1
,
Ayano KURUMATANI
1
,
Tadashi TERUI
1
,
Toshio KOJIMA
2
,
Kenichi YOSHIDA
3
,
Tsutomu KASHIMURA
4
,
Hideki FUJITA
1
1日本大学医学部,皮膚科学系皮膚科学分野(主任:藤田英樹准教授)
2同,整形外科学系整形外科学分野
3同,病態病理学系人体病理学分野
4同,形成外科学系形成外科学分野
キーワード:
cutaneous malignant peripheral nerve sheath tumor
,
皮膚悪性末梢神経鞘腫瘍
,
良性末梢神経鞘腫瘍
Keyword:
cutaneous malignant peripheral nerve sheath tumor
,
皮膚悪性末梢神経鞘腫瘍
,
良性末梢神経鞘腫瘍
pp.1420-1424
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003446
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66歳,女性。6カ月前に生じ増大してきた,後頸部の2cm大の境界不明瞭な硬結を主訴に受診した。病理組織学的に,真皮内に類円形~紡錘形の核を有する細胞の増殖と束状の膠原線維の増生がみられた。腫瘍細胞はS-100蛋白とCD34に陽性であり,良性末梢神経鞘腫瘍と診断した。単純切除を行ったが,断端陽性であり,その後の6年間に7回局所再発と再切除を繰り返した。初診6年2カ月後に,急速に増大する硬結が同部位に出現した。病理組織学的に核異型と核分裂像を伴う紡錘形細胞が密に増殖し,花筵状を呈していた。腫瘍細胞はS-100蛋白陽性,CD34陰性であり,皮膚悪性末梢神経鞘腫瘍と診断した。再発を繰り返す良性末梢神経鞘腫瘍は悪性化に注意すべきと考えた。
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