Japanese
English
特集 脊髄および末梢神経鞘腫瘍のすべて
—神経鞘腫瘍の手術:末梢神経鞘腫瘍—末梢神経鞘腫の手術
Surgical Technique for Peripheral Nerve Schwannoma
原 政人
1,2
,
青山 正寛
1,2
,
前島 竜八
1,2
Masahito HARA
1,2
,
Masahiro AOYAMA
1,2
,
Ryuya MAEJIMA
1,2
1愛知医科大学病院脊椎脊髄センター
2愛知医科大学脳神経外科
1Spine Center, Aichi Medical University
キーワード:
神経上膜
,
epineurium
,
神経束
,
fasciculus
,
神経周膜
,
perineurium
Keyword:
神経上膜
,
epineurium
,
神経束
,
fasciculus
,
神経周膜
,
perineurium
pp.337-343
発行日 2023年6月30日
Published Date 2023/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5002202085
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はじめに
神経原性腫瘍(neurogenic tumor)は,神経線維に由来するものと神経節に由来するものに分けられる.神経線維に由来する腫瘍としては神経線維腫(neurofibroma)と神経鞘腫(schwannoma)があり,ほとんどは良性である.神経原性腫瘍の手術は多科に跨って扱われているのが現状である.皮下軟部腫瘍との判断で手術を行えば,正常神経も切除してしまうため,神経合併症をきたし,医療紛争になり得ることは容易に想像がつく.
腫瘍が神経鞘腫であることが術前に診断ができていれば,神経解剖に熟知した神経外科医であれば,手術合併症を最小限にすることが可能である.また,末梢神経の神経鞘腫の手術においては,周囲に危険構造物が少ないため,種々の合併症をきたす可能性が低い.
本稿では,正常末梢神経の解剖の詳細と末梢神経鞘腫の発生形態を示し,合併症をきたしにくい腫瘍摘出術について詳述する.
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