Japanese
English
症例
右上腕皮膚腫瘤から診断した原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,下肢型の1例
Primary cutaneous diffuse large B-cell lymphoma, leg type diagnosed by right brachium tumor
伊藤 裕希子
1
,
荒井 俊也
2
,
熊谷 輝
3
,
帯包 妃代
3
,
横山 宗伯
3
,
五十棲 健
1
Yukiko ITO
1
,
Shunya ARAI
2
,
Hikaru KUMAGAI
3
,
Hiyo OBIKANE
3
,
Munehiro YOKOYAMA
3
,
Ken IOZUMI
1
1東京警察病院,皮膚科(主任:五十棲健部長)
2同,血液内科
3同,病理診断科
キーワード:
原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
下肢型
,
皮膚病変
,
リツキシマブ併用化学療法
,
下肢外病変
Keyword:
原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
下肢型
,
皮膚病変
,
リツキシマブ併用化学療法
,
下肢外病変
pp.1285-1288
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003395
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84歳,男性。初診1カ月前に,右上腕伸側に疼痛も瘙痒もない皮膚硬結を自覚し,当院を紹介受診した。4×3cm大の硬い淡紅色皮膚腫瘤を認めた。sIL-2Rが6980U/mlと高値で,病理組織学的に真皮内に大型の異型細胞が結節状に増殖していた。異型細胞はCD3(−),CD10(−),CD20(+),bcl-2(+),bcl-6(+),MUM1(+)であった。CT検査で他臓器浸潤やリンパ節転移を認めず,原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,下肢型(StageⅠE)と診断した。R-CHOP療法計8コースの治療で画像上寛解を達成した。治療後1カ月で再発や転移を認めない。本症は下肢型というとおり下肢に好発するが,上腕にも発症し得る中悪性度のB細胞リンパ腫であり,上肢の病変でも除外しないよう注意が必要である。
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