Japanese
English
特集 日常診療に潜むリンパ腫・リンパ増殖性疾患―リンパ腫との鑑別が問題になる関連疾患―
(症例報告)
胸部巨大腫瘤を呈した原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,下肢型の1例
Primary cutaneous diffuse large B-cell lymphoma, leg type presenting as a giant thoracic mass
中谷 眞理子
1
,
坊木 ひかり
1
,
久本 晃義
1
,
大森 一星
1
,
岡 謙太
1
,
林 剛生
1
,
林田 裕樹
2
,
田岡 和城
2
,
牧 宏彰
2
,
黒川 峰夫
2,3
,
佐藤 伸一
1
Mariko NAKATANI
1
,
Hikari BOKI
1
,
Teruyoshi HISAMOTO
1
,
Issei OMORI
1
,
Kenta OKA
1
,
Yoshio HAYASHI
1
,
Hiroki HAYASHIDA
2
,
Kazuki TAOKA
2
,
Hiroaki MAKI
2
,
Mineo KUROKAWA
2,3
,
Shinichi SATO
1
1東京大学医学部附属病院,皮膚科(主任:佐藤伸一教授)
2同,血液・腫瘍内科
3同,無菌治療部
キーワード:
原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
下肢型
,
皮膚リンパ腫
Keyword:
原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
下肢型
,
皮膚リンパ腫
pp.1835-1838
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004252
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58歳,男性。約2年前より前胸部に紅色調の腫瘤を自覚し,増大したため当院を紹介受診した。初診時前胸部に20×11cm大の巨大な紅色腫瘤を認めた。皮膚生検の病理組織像では,真皮浅層から真皮深層にかけて大型異型リンパ球がびまん性に浸潤していた。腫瘍細胞に表皮向性はなく,CD20陽性,bcl-2陽性,bcl-6陽性であった。全身検索では肝臓への浸潤を認め,原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫,下肢型(Stage ⅣA)と診断した。R-CHOP療法計6コースで完全寛解を達成した。本症は下肢型とあるが下肢以外にも生じることがあり,原発性皮膚B細胞リンパ腫のなかでは予後不良なため,早期診断と治療が重要である。
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