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特集 小児のアレルギー性皮膚疾患 最近のトレンド
臨床例
10歳男児に生じた非典型薬剤性過敏症症候群
Atypical drug-induced hypersensitivity syndrome in a 10-year-old boy
武井 華子
1
,
大草 健弘
1
,
笠 ゆりな
1
,
大歳 晋平
1
,
渡辺 秀晃
2
,
中田 土起丈
1
Hanako Takei
1
,
Takehiro Ohkusa
1
,
Yurina Kasa
1
,
Shinpei Ohtoshi
1
,
Hideaki Watanabe
2
,
Tokio Nakada
1
1昭和大学藤が丘病院皮膚科
2昭和大学医学部皮膚科学講座
1Department of Dermatology, Showa University Fujigaoka Hospital
2Department of Dermatology, Showa University School of Medicine
キーワード:
薬剤性過敏症症候群
,
小児
,
抗てんかん薬
,
カルバマゼピン
Keyword:
薬剤性過敏症症候群
,
小児
,
抗てんかん薬
,
カルバマゼピン
pp.588-590
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.24733/pd.0000002075
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・薬剤性過敏症症候群(DIHS)は,特定の薬剤を一定期間内服した後に生じる重症型薬疹である.われわれはカルバマゼピン(テグレトール®)内服開始32日目に皮疹を生じた10歳男児例を経験した.
・皮疹は両頰部,体幹,四肢の暗紅色紅斑で融合傾向が顕著であった.体温は38.3℃で頸部リンパ節腫脹と軽度の気分不良も伴っていた.
・血液検査では肝機能障害,初診7日後の異型リンパ球増加を認めたが,HHV-6抗体価の上昇は確認できず非典型薬剤性過敏症症候群(DIHS)と診断した.
・DIHSの小児例は極めて少ないが,報告例では自験例同様,原因薬剤内服開始から発症までの期間は成人とほぼ同様であった.他方,男児例が多い,川崎病の治療中や軽快後にみられる例があるといった特徴がみられた.
(「症例のポイント」より)
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