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特集 悪性上皮系腫瘍
TS-1®の内服とペプロマイシン硫酸塩の持続動注によるSequential Therapyが奏効した耳介の有棘細胞癌
Squamous cell carcinoma on the auricle successfully treated with sequential therapy of oral TS-1 and continuous intra-arterial infusion of peplomycin sulfate
高橋 拓矢
1
,
佐藤 遥太
1
,
芳賀 貴裕
1
Takuya TAKAHASHI
1
,
Yota SATO
1
,
Takahiro HAGA
1
1気仙沼市立病院,皮膚科(主任:芳賀貴裕科長)
キーワード:
有棘細胞癌
,
耳介
,
持続動注療法
,
ペプロマイシン硫酸塩
,
TS-1®
Keyword:
有棘細胞癌
,
耳介
,
持続動注療法
,
ペプロマイシン硫酸塩
,
TS-1®
pp.482-486
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003192
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93歳,男性。1カ月前に左耳介のできものを自覚し,増大傾向のため近医外科から紹介された。初診時,22×21mmの広基性で中央がやや陥凹した紅色調の結節があった。皮膚生検では,大型で不整な組織構築を示し,左右非対称性の腫瘍性病変であった。腫瘍細胞は多角形状の異型なケラチノサイトであり,核異型が強く,多数の核分裂像や個細胞壊死がみられた。有棘細胞癌と診断した。TS-1®の先行内服とペプロマイシン硫酸塩の持続動注療法で,耳介の変形をきたすことなく治癒した。動注化学療法は,近年,超選択的動注療法の開発で再注目されている。耳介など手術により整容的に醜形をきたす可能性のある部位では,検討してもよい治療法と考えた。
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