Japanese
English
症例
臀部化膿性汗腺炎より発生した有棘細胞癌の1例
Squamous Cell Carcinoma Arising from Hidradenitis Suppurativa of the Buttock
松原 章宏
1
,
加藤 裕史
1
,
渡辺 正一
1
,
森田 明理
1
Akihiro MATSUBARA
1
,
Hiroshi KATO
1
,
Shoichi WATANABE
1
,
Akimichi MORITA
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科,加齢・環境皮膚科学(主任:森田明理教授)
キーワード:
化膿性汗腺炎
,
慢性膿皮症
,
有棘細胞癌
,
扁平上皮癌
Keyword:
化膿性汗腺炎
,
慢性膿皮症
,
有棘細胞癌
,
扁平上皮癌
pp.689-692
発行日 2018年5月1日
Published Date 2018/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000729
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63歳,男性。数年前より左臀部に皮下膿瘍,瘻孔を繰り返しており,近医で切開排膿を頻回に行っていた。数カ月前より急激に増大する腫瘤が出現してきた。病理組織学的所見より有棘細胞癌と診断し,大臀筋を一部含めた腫瘍切除を行い,後に出現した左鼠径リンパ節転移に対してリンパ節郭清術を施行したが,肛門管や直腸,恥骨への転移が出現した。臀部化膿性汗腺炎は慢性炎症性疾患のひとつであるが,有棘細胞癌の発生母地となることが知られており,将来的な悪性腫瘍発生のリスクを念頭に置いて早期介入や慎重な経過観察が必要と考えられる。
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