Japanese
English
症例
イミキモドクリームで加療した基底細胞母斑症候群の1例
Basal cell nevus syndrome treated with imiquimod cream
渡辺 瞳
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
柴田 知之
1
,
岩下 宣彦
1
,
高間 寛之
1
,
渡辺 大輔
1
,
宮下 俊之
2
Hitomi WATANABE
1
,
Yuichiro OHSHIMA
1
,
Tomoyuki SHIBATA
1
,
Nobuhiko IWASHITA
1
,
Hiroyuki TAKAMA
1
,
Daisuke WATANABE
1
,
Toshiyuki MIYASHITA
2
1愛知医科大学,皮膚科学講座(主任:渡辺大輔教授)
2北里大学医学部,分子遺伝学講座,教授
キーワード:
基底細胞母斑症候群
,
基底細胞癌
,
PTCH1遺伝子
,
イミキモド
Keyword:
基底細胞母斑症候群
,
基底細胞癌
,
PTCH1遺伝子
,
イミキモド
pp.101-104
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003059
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53歳,男性。約10年前より頭部に多発した茶褐色斑,淡紅色斑を自覚していた。多発する基底細胞癌,手掌の点状陥凹,大脳鎌の石灰化,PTCH1遺伝子変異より基底細胞母斑症候群と診断した。基底細胞癌の治療は手術療法が第一選択であるが,頭部,顔面など露出部位に多発した場合,手術以外の治療としてイミキモド外用療法があげられる。イミキモドは樹状細胞やマクロファージなどに発現するToll-like receptor 7に結合し,Th1細胞を活性化させ抗腫瘍効果をもたらす。自験例のように基底細胞癌が真皮浅層にある表在型では,イミキモドが皮膚表面から浸透し,腫瘍細胞全体に作用することが期待でき,よい適応と考える。
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