Japanese
English
症例報告
イミキモドクリームが奏効した基底細胞母斑症候群の2例
Two cases of basal cell nevus syndrome responded to imiquimod
小川 弘記
1
,
北村 真也
1
,
田中 有沙
1
,
山賀 三紗子
1
,
平野 瑶子
1
,
瀬尾 拓志
1
,
葭本 倫大
1
,
加藤 直子
2
,
柳 輝希
1
,
氏家 英之
1
Hiroki OGAWA
1
,
Shinya KITAMURA
1
,
Arisa TANAKA
1
,
Misako YAMAGA
1
,
Youko HIRANO
1
,
Takashi SEO
1
,
Norihiro YOSHIMOTO
1
,
Naoko KATO
2
,
Teruki YANAGI
1
,
Hideyuki UJIIE
1
1北海道大学大学院医学研究院皮膚科学教室
2加藤直子皮膚科スキンクリニック
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine and Graduate School of Medicine, Hokkaido University, Sapporo, Japan
2Kato Naoko Hifuka-Skin Clinic, Sapporo, Japan
キーワード:
基底細胞母斑症候群
,
表在型基底細胞癌
,
結節型基底細胞癌
,
イミキモドクリーム
Keyword:
基底細胞母斑症候群
,
表在型基底細胞癌
,
結節型基底細胞癌
,
イミキモドクリーム
pp.347-352
発行日 2023年4月1日
Published Date 2023/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206942
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要約 症例1:基底細胞母斑症候群の70歳台,男性.顔面に黒色結節を2か所認め,皮膚生検にて基底細胞癌と診断した.左前額部の病変に対してイミキモド外用療法を施行したところ,腫瘍の消退をみた.症例2:基底細胞母斑症候群の30歳台,女性.頭部に多発する褐色斑を認め,皮膚生検にて基底細胞癌と診断した.残存病変にイミキモド外用療法を施行したところ病変が消退した.同部の皮膚生検では,腫瘍細胞の残存はなかった.基底細胞母斑症候群では基底細胞癌が多発するため全病変に手術を行うことは患者に多大な負担がかかる.イミキモドクリームは欧米では表在型基底細胞癌に適応があり,基底細胞母斑症候群に対する奏効例が報告されている.自験2例の治療効果と合わせ,イミキモド外用療法は基底細胞母斑症候群に対しての治療選択肢として有用であると考えた.
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