Japanese
English
症例
高齢女性の左前腕に生じた顆粒細胞腫の1例
Granular Cell Tumor on the Left Forearm of an Elderly Woman
渡辺 瞳
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
安藤 与里子
1
,
竹尾 友宏
1
,
岩下 宣彦
1
,
渡辺 大輔
1
,
高原 大志
2
Hitomi WATANABE
1
,
Yuichiro OHSHIMA
1
,
Yoriko ANDO
1
,
Tomohiro TAKEO
1
,
Nobuhiko IWASHITA
1
,
Daisuke WATANABE
1
,
Taishi TAKAHARA
2
1愛知医科大学,皮膚科学講座(主任:渡辺大輔教授)
2愛知医科大学病院,病理診断科
キーワード:
顆粒細胞腫
,
隆起性皮膚線維肉腫
,
S-100
,
CD68
,
NSE
Keyword:
顆粒細胞腫
,
隆起性皮膚線維肉腫
,
S-100
,
CD68
,
NSE
pp.1231-1234
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002099
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
73歳,女性。約1年前に左前腕に米粒大の丘疹を自覚し,徐々に増大した。初診時2.5cm大のドーム状に隆起した弾性硬,紅色の皮膚腫瘍を認めた。病理組織像にて真皮全層に豊富な好酸性細胞質を有する腫瘍細胞が充実性に増殖し,免疫染色でS-100,CD68,NSEが陽性であり,顆粒細胞腫と診断した。顆粒細胞腫はさまざまな臨床所見を呈するため,臨床像のみで診断することは困難である。自験例は腫瘤が急に大きくなり,比較的硬く下床との可動性に乏しかったことから,隆起性皮膚線維肉腫を疑った。病理組織像で腫瘍細胞が真皮深層まで存在し,さらに下床周囲が線維化しており,これが下床との可動性が乏しい原因と考えた。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.