Japanese
English
特集 水疱症
紅皮症を呈したブシラミンによる薬剤誘発性落葉状天疱瘡の1例
Pemphigus foliaceus induced by bucillamine presenting as erythroderma
神﨑 美玲
1
,
寺山 栄
2
,
後藤 大輔
3
Mirei KANZAKI
1
,
Sakae TERAYAMA
2
,
Daisuke GOTO
3
1水戸済生会総合病院,皮膚科,主任部長
2寺山皮膚科形成外科,小美玉市
3茨城県立中央病院,膠原病・リウマチ科,部長
キーワード:
落葉状天疱瘡
,
薬剤誘発性天疱瘡
,
ブシラミン
,
紅皮症
,
膿疱
Keyword:
落葉状天疱瘡
,
薬剤誘発性天疱瘡
,
ブシラミン
,
紅皮症
,
膿疱
pp.15-19
発行日 2022年1月1日
Published Date 2022/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003038
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78歳,男性。関節リウマチに対し10年来ブシラミンを内服していた。2年前より体幹,四肢に落屑性紅斑が出現し,尋常性乾癬として加療されていたが,皮疹が増悪して紅皮症に至った。全身の落屑性紅斑に加えて膿疱が散見され,血清抗デスモグレイン1抗体が陽性であった。病理組織学的に角層下膿疱と棘融解細胞がみられ,蛍光抗体直接法で表皮細胞膜にIgGとC3が沈着していた。薬剤リンパ球刺激試験でブシラミンが陽性であった。ブシラミンによる薬剤誘発性落葉状天疱瘡と診断し,同剤の中止とステロイドの全身投与により症状は寛解した。落葉状天疱瘡は多彩な臨床像を示す場合があるため,積極的な皮膚生検と自己抗体の検索を行うことが大切である。
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