Japanese
English
症例
動眼神経と外転神経麻痺をきたした汎発性帯状疱疹の1例
Generalized herpes zoster with oculomotor and abducens nerve palsy
小林 三佐子
1
,
柴田 友之
1
,
高間 寛之
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
神野 安季子
2
,
渡辺 大輔
1
Misako KOBAYASHI
1
,
Tomoyuki SHIBATA
1
,
Hiroyuki TAKAMA
1
,
Yuichirou OHSHIMA
1
,
Akiko JINNO
2
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科学教室(主任:渡辺大輔教授)
2同,眼科
キーワード:
帯状疱疹
,
動眼神経麻痺
,
外転神経麻痺
Keyword:
帯状疱疹
,
動眼神経麻痺
,
外転神経麻痺
pp.2087-2091
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003012
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71歳,男性。全身性エリテマトーデス,抗リン脂質抗体症候群に対してプレドニゾロン8mg/日+ヒドロキシクロロキン硫酸塩内服中,左三叉神経第1枝領域に発赤,腫脹,痂皮が出現した。躯幹にも水疱を認め,汎発性左三叉神経第1枝帯状疱疹と診断した。アシクロビル点滴を開始したが,外転神経,動眼神経麻痺を合併し,プレドニゾロン25mg/日内服を開始し,約3カ月後,麻痺は改善した。外眼筋麻痺を伴う帯状疱疹は動眼神経が高率に侵されるが,自験例では動眼神経に加え外転神経の麻痺もみられた。帯状疱疹に伴う外眼筋麻痺の治療としてステロイドの全身投与は効果があると思われるが,自然軽快例もあり,症状の重症度や患者の背景を考慮し,慎重に検討するべきである。
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