Japanese
English
症例
背部の軟骨・骨化生を伴う脂肪腫の1例
Lipoma with cartilage and ossification of the back
西野 温奈
1
,
藤沼 千尋
1
,
半田 梓
1
,
鈴木 貴子
1
,
岩澤 うつぎ
1
,
大原 國章
2
Atsuna NISHINO
1
,
Chihiro FUJINUMA
1
,
Azusa HANDA
1
,
Takako SUZUKI
1
,
Utsugi IWASAWA
1
,
Kuniaki OHARA
2
1東京都立広尾病院,皮膚科(主任:岩澤うつぎ部長)
2赤坂虎ノ門クリニック
キーワード:
脂肪腫
,
軟骨化生
,
骨化生
Keyword:
脂肪腫
,
軟骨化生
,
骨化生
pp.2083-2086
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003011
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49歳,男性。初診2カ月前,健診の胸部X線検査にて肺の異常影を指摘され,精査のため施行された単純CTで肺病変はなく,左前鋸筋と広背筋に挟まれるように脂肪と石灰化を疑う背部筋層間腫瘤を認めた。全身麻酔下で腫瘤を摘出したが,腫瘤の下床は肩甲骨と癒着していた。病理組織所見では腫瘤の一部は成熟した脂肪細胞からなり,脂肪腫と考えられ,一部は骨梁の形成を認め,膠原線維から軟骨,骨への移行を認めた。軟骨・骨化生を伴う脂肪腫と診断した。脂肪腫に軟骨・骨化生を伴うことは非常にまれであり,自験例の軟骨・骨化生の誘因としては肩甲骨と接する位置に存在したことや肩の運動による機械的刺激の影響が推測された。
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