Japanese
English
症例報告
外転神経麻痺を合併した帯状疱疹の1例
A case of herpes zoster with abducens paralysis
向久保 寿恵
1
,
石黒 直子
1
,
有川 順子
1
,
川島 眞
1
,
高村 悦子
2
,
石井 敏直
3
Hisae MUKAIKUBO
1
,
Naoko ISHIGURO
1
,
Junko ARIKAWA
1
,
Makoto KAWASHIMA
1
,
Etsuko TAKAMURA
2
,
Toshinao ISHII
3
1東京女子医科大学皮膚科学教室
2東京女子医科大学眼科学教室
3石井皮膚科医院
1Department of Dermatology,Tokyo Women's Medical University
2Department of Ophthalmology,Tokyo Women's Medical University
3Ishii Dermatological Clinic
キーワード:
帯状疱疹
,
三叉神経第1枝領域
,
眼合併症
,
眼運動神経麻痺
,
外転神経麻痺
Keyword:
帯状疱疹
,
三叉神経第1枝領域
,
眼合併症
,
眼運動神経麻痺
,
外転神経麻痺
pp.1166-1169
発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412101090
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60歳,男性.初診の1週間前より左三叉神経第1枝領域に帯状疱疹を発症し,第3病日より複視も出現した.近医よりバラシクロビル3,000mg/日,プレドニゾロン50mg/日を投与され,第7病日に初診した.皮疹は痂皮化していたが,左方視時に左眼外転障害があり,入院のうえ精査加療とした.眼科的検索の結果,帯状疱疹に伴う偽樹枝状角膜炎,虹彩炎,強膜炎と左眼外転神経麻痺を認めた.入院後アシクロビル750mg/日を7日間点滴静注し,プレドニゾロンの投与を継続したところ,偽樹枝状角膜炎,虹彩炎,強膜炎は徐々に軽快した.プレドニゾロンは計18日間,総投与量530mgで中止し,第25病日に退院した.退院時には麻痺を除く眼症状は軽快していた.麻痺については約3か月後より急速に回復し,約6か月後にはほぼ治癒した.
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