Japanese
English
症例
上腕の皮下組織に生じた軟骨脂肪腫の1例
Chondrolipoma arising in subcutaneous tissue of the forearm
山内 輝夫
1
,
猿田 祐輔
1
,
田代 康哉
1
,
末木 博彦
1
Teruo YAMAUCHI
1
,
Yusuke SARUTA
1
,
Yasuya TASHIRO
1
,
Hirohiko SUEKI
1
1昭和大学病院,皮膚科(主任:末木博彦教授)
キーワード:
軟骨脂肪腫
,
間葉系良性腫瘍
,
CD34陽性細胞
,
軟骨化生
,
原発性副甲状腺機能亢進症
Keyword:
軟骨脂肪腫
,
間葉系良性腫瘍
,
CD34陽性細胞
,
軟骨化生
,
原発性副甲状腺機能亢進症
pp.261-264
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003110
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
45歳,女性。3年前より右上腕外側皮下に腫瘤を自覚した。同部位に6×4cm大,弾性軟の皮下腫瘤で一部に弾性硬に触知する部分を認めた。軟骨脂肪腫や脂肪肉腫を鑑別に考えて,全摘術を施行した。病理組織学的には,成熟脂肪細胞とともに,軟骨細胞の増殖を認めた。免疫染色では骨髄由来の未分化間葉細胞のマーカーであるCD34が軟骨組織の一部に発現していた。以上の所見から軟骨脂肪腫と診断した。外傷歴はなく,比較的まれな部位である上腕の皮下組織に生じた要因は不明であった。臨床的に脂肪腫を疑うが,弾性硬の部分を認める症例では,軟骨脂肪腫を含めた脂肪腫の亜型を鑑別する必要がある。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.