Japanese
English
症例
著明な脂腺誘導を伴った皮膚線維腫の2例
Two cases of dermatofibroma with prominent sebaceous gland induction
田中 彰浩
1
,
古岡 慶子
1
,
谷川 絢乃
1
,
小坂 博志
1
,
長野 徹
1
Akihiro TANAKA
1
,
Keiko FURUOKA
1
,
Ayano TANIGAWA
1
,
Hiroshi KOSAKA
1
,
Tohru NAGANO
1
1神戸市立医療センター中央市民病院,皮膚科(主任:長野 徹部長)
キーワード:
皮膚線維腫
,
脂腺誘導
Keyword:
皮膚線維腫
,
脂腺誘導
pp.2079-2082
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003010
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症例1:71歳,女性。初診の5年前から左肩甲部に8×5mm大の,隆起せず萎縮性で赤褐色の結節を認めた。症例2:69歳,男性。初診の2年前から左背部に径3mm大の淡紅色の小結節を認めた。2例とも生検にて表皮に著変なく,真皮浅層に著明な脂腺形成がみられ,その下床に異型性のない線維芽細胞と組織球,膠原線維の増生を認めた。脂腺増生を伴った皮膚線維腫と診断した。皮膚線維腫の上層部にときに付属器の過形成がみられることは知られているが,脂腺のみの形成をみる場合,Indian hedgehog系路の関与が示唆されている。背部に生じた萎縮性の結節をみる際は,本疾患も念頭に置く必要がある。
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