Japanese
English
症例報告
特発性後天性全身性無汗症11例の臨床的検討
A clinical study of 11 cases of idiopathic acquired generalized anhidrosis
丸山 涼子
1
,
苅谷 直之
1
,
佐藤 信之
1
,
伊藤 雅章
1
Ryoko MARUYAMA
1
,
Naoyuki KARIYA
1
,
Nobuyuki SATO
1
,
Masaaki ITO
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科分子細胞医学専攻細胞機能講座皮膚科学分野
1Division of Dermatology,Department of Cellular Function,Course for Molecular and Cellular Medicine,Niigata University Graduate School of Medical and Dental Science,Niigata,Japan
キーワード:
特発性後天性全身性無汗症
,
特発性純粋発汗機能不全症
,
ステロイドパルス療法
,
自然寛解
,
ガイドライン
Keyword:
特発性後天性全身性無汗症
,
特発性純粋発汗機能不全症
,
ステロイドパルス療法
,
自然寛解
,
ガイドライン
pp.1035-1039
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103117
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要約 2005年1月~2010年4月に当科を受診し,温熱発汗試験で無汗部位を確認しえた特発性後天性全身性無汗症患者11例について,患者背景,病理組織像,治療について検討した.11例の内訳は,男性9例,女性2例で,発症年齢は13~60歳(平均27.4歳)であった.11例全例にステロイドパルス療法について説明し,施行の了解が得られた患者にステロイドパルス療法を行った.汗腺に変性像を認めた2例を含め,5例にステロイドパルス療法を施行し,全例で症状が改善した.ステロイドパルス療法未施行6例のうち,2例では無治療で症状が改善し,3例は不変,1例は経過不明であった.特発性純粋発汗機能不全症(idiopathic pure sudomotor failure:IPSF)に相当すると考えられたのは4例であった.ステロイドパルス療法は無汗症に有効であると考えられた.また,今後無汗症の診断基準,治療法についてのガイドラインの作成が必要であると思われた.
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