Japanese
English
症例
アダリムマブ開始後に生じた皮膚偽リンパ腫の1例
Cutaneous pseudolymphoma appearing after adalimumab treatment
市來 尚久
1
,
井上 円
1
,
水野 雄貴
1
,
水谷 陽子
1
,
周 円
1
,
宮崎 龍彦
2
,
清島 真理子
1
Naohisa ICHIKI
1
,
Madoka INOUE
1
,
Yuki MIZUNO
1
,
Yoko MIZUTANI
1
,
En SHU
1
,
Tatsuhiko MIYAZAKI
2
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学,皮膚科(主任:清島真理子教授)
2岐阜大学病院,病理部
キーワード:
皮膚偽リンパ腫
,
アダリムマブ
Keyword:
皮膚偽リンパ腫
,
アダリムマブ
pp.1715-1718
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002901
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66歳,男性。22年前に潰瘍性大腸炎と診断され,6カ月前からアダリムマブが開始された。2週間後より右下顎の小丘疹と紅斑が出現し,近医でステロイド外用と冷凍凝固術などを行ったが改善せず当科を受診した。初診時,右下顎に10×3cmの浸潤性紅斑と周囲の浮腫性紅斑,左額部,左下顎角,左頸部に浸潤を触れる紅斑がみられた。右下顎の皮疹の病理組織学的所見から皮膚偽リンパ腫と診断した。薬剤性の可能性を考え,アダリムマブを中止し,プレドニゾロン15mg/日開始後,皮疹は消退した。TNF-α阻害薬などの生物学的製剤による皮膚偽リンパ腫の報告が散見される。生物学的製剤投与中には,薬剤性皮膚偽リンパ腫の可能性も考慮すべきである。
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