Japanese
English
症例
異なるBlaschko線上に環状扁平苔癬と線状扁平苔癬を生じた1例
Linear lichen planus and annular lichen planus on different Blaschko lines
荒尾 和哉
1
,
髙橋 美咲
1
,
浅川 奈々絵
2
,
福田 英嗣
1
Kazuya ARAO
1
,
Misaki TAKAHASHI
1
,
Nanae ASAKAWA
2
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣診療部長)
2同,病理診断科
キーワード:
環状扁平苔癬
,
線状扁平苔癬
,
Blaschko線
,
ダーモスコピー
,
CD4
,
CD8
Keyword:
環状扁平苔癬
,
線状扁平苔癬
,
Blaschko線
,
ダーモスコピー
,
CD4
,
CD8
pp.1134-1138
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002701
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
34歳,男性。1年前より右前腕に,6カ月前より左頸部に瘙痒を伴った紅色丘疹が出現した。皮疹が増数したため当科を受診した。初診時,右前腕に紅褐色調の環状局面と丘疹,左頸部では光沢のある丘疹がBlaschko線に沿って列序性に配列していた。病理組織学的所見で苔癬型組織反応を示したことから,臨床所見とあわせ,異なるBlaschko線上に生じた環状扁平苔癬と線状扁平苔癬と診断した。ステロイドを外用後2カ月にて,前腕と頸部ともに色素沈着となり略治した。自験例のように異なるBlaschko線上に多発する症例はまれであり,前腕では個疹は環状を呈したが,同様な遺伝子変異を有する細胞が異なる部位に存在した可能性が示唆された。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.