Japanese
English
症例
一部に環状形態を伴った毛包性ムチン沈着症の1例
Follicular mucinosis with partial annular form
須長 由真
1
,
佐々木 駿
1
,
張田 修平
1
,
末木 博彦
1
Yuma SUNAGA
1
,
Shun SASAKI
1
,
Shuhei HARITA
1
,
Hirohiko SUEKI
1
1昭和大学医学部,皮膚科学講座(主任:末木博彦主任教授)
キーワード:
毛包性ムチン沈着症
,
環状形態
Keyword:
毛包性ムチン沈着症
,
環状形態
pp.1139-1142
発行日 2021年6月1日
Published Date 2021/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002702
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67歳,男性。初診3カ月前より左肩,左腕,腰背部に瘙痒を伴う皮疹が出現した。ステロイド外用で改善しないため当科を受診した。同部に半米粒大までの淡紅褐色の毛孔一致性丘疹が多発し,鶏卵大までの局面を形成,一部では中心治癒傾向を示す環状形態を呈した。紅斑部と丘疹部より生検した。両部ともムチン沈着を伴う毛包上皮の網状変性を認め,周囲にリンパ球を主体とし好酸球を混じる細胞浸潤があった。リンパ球にCD4とCD8の解離はなかった。以上から毛包性ムチン沈着症と診断した。ステロイド含有テープ貼付で改善傾向にある。悪性リンパ腫が続発する場合もあるため注意深い経過観察が必要であり,臨床像が類似する疾患との鑑別も加えて報告した。
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