Japanese
English
特集 上皮系腫瘍
左大腿後面に生じたCystic Giant Solitary Trichoepitheliomaの1例
Cystic giant solitary trichoepithelioma on the left posterior thigh
山川 浩平
1
,
渡邊 友也
1
,
金岡 美和
1
,
戸塚 みちる
1
,
山中 正二
2
,
和田 秀文
1
,
相原 道子
1
Kohei YAMAKAWA
1
,
Tomoya WATANABE
1
,
Miwa KANAOKA
1
,
Michiru TOTSUKA
1
,
Shoji YAMANAKA
2
,
Hidefumi WADA
1
,
Michiko AIHARA
1
1横浜市立大学附属病院,皮膚科(主任:相原道子教授)
2同,病理診断科
キーワード:
trichoepithelioma
Keyword:
trichoepithelioma
pp.435-439
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002479
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69歳,男性。港湾職員で肉体労働に従事している。13年前より左大腿後面の腫瘤を自覚,その後増大傾向があった。初診時,境界明瞭な75×63mmの弾性軟でドーム状の可動性良好な皮下腫瘤を認めた。切除術を施行し,病理組織像では割面像で内部に白色調の結節を伴う囊胞が皮下脂肪織に存在した。強拡大像では胞巣周囲に裂隙を伴う基底細胞様細胞の増生や角質囊胞がみられ,毛芽を模倣する構造も散見されcystic giant solitary trichoepitheliomaと診断した。自験例は本邦報告例では過去2番目の大きさであった。過去の報告例のなかには再発例や基底細胞癌に悪性転化した報告もあり,術後も注意深く経過観察する必要があると考えられた。
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