Japanese
English
特集 上皮系腫瘍
毛包棘細胞腫の1例
Pilar sheath acanthoma
村松 正法
1
,
森 美穂
1
,
福原 祐衣
1
,
川内 康弘
1
Masanori MURAMATSU
1
,
Miho MORI
1
,
Yui FUKUHARA
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学 茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
キーワード:
毛包系腫瘍
,
毛包棘細胞腫
,
毛包腫
,
毛孔拡大腫
Keyword:
毛包系腫瘍
,
毛包棘細胞腫
,
毛包腫
,
毛孔拡大腫
pp.431-434
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002478
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73歳,女性。右上口唇の結節を主訴に初診した。結節の表面中央部は陥凹しており,常色,弾性硬であった。粉瘤疑いと臨床診断し,全摘した。病理組織学的に,結節は角質塊を内容とする重層扁平上皮で構成された囊腫構造を形成していた。囊腫壁から周囲に分葉状に上皮巣が進展し,上皮は毛包峡部の外毛根鞘様角化細胞よりなり,脂腺導管様の構造もみられ,毛包棘細胞腫と診断した。毛包棘細胞腫はまれな毛包系腫瘍で,本邦の報告例は少数であり,過去の文献を含めてその臨床的,病理組織学的特徴について考察した。また,毛包棘細胞腫と鑑別すべき他の角化性囊腫として毛包腫と毛孔拡大腫をあげ,各々の鑑別点についてもまとめた。
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