Japanese
English
症例
著しい咽頭症状を認めたカルバマゼピンによるStevens-Johnson症候群の1例
Stevens-Johnson Syndrome Caused by Carbamazepine with Marked Pharyngeal Symptoms
松村 康子
1
,
渡邊 友也
1
,
金岡 美和
1
,
戸塚 みちる
1
,
山川 浩平
1
,
髙 奈緒
1
,
蒲原 毅
1
,
相原 道子
1
Yasuko MATSUMURA
1
,
Tomoya WATANABE
1
,
Miwa KANAOKA
1
,
Mitiru TOTSUKA
1
,
Kouhei YAMAKAWA
1
,
Nao KOU
1
,
Takeshi KAMBARA
1
,
Michiko AIHARA
1
1横浜市立大学,環境免疫病態皮膚科学(主任:相原道子教授)
キーワード:
咽頭粘膜炎
,
カルバマゼピン
,
Stevens-Johnson症候群
Keyword:
咽頭粘膜炎
,
カルバマゼピン
,
Stevens-Johnson症候群
pp.1322-1326
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002132
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26歳,女性。頭痛,咽頭痛,便秘に対してカルバマゼピンを含む5剤開始後に発熱と皮疹が出現した。薬剤中止後も症状の増悪があり当科を初診した。体幹の多形紅斑,口唇と口腔内のびらん,眼球結膜充血を認め,Stevens-Johnson症候群と診断した。強い咽頭痛を伴い,ファイバースコープにて咽頭粘膜炎を認めた。ステロイドパルス療法を施行し,皮疹と咽頭痛は改善した。リンパ球刺激試験とパッチテストでカルバマゼピン陽性であった。過去の報告例と,当科で経験した咽頭病変を認めた症例を検討したところ,感染症によるStevens-Johnson症候群のほうが咽頭病変を誘発しやすい可能性が示唆された一方で,特定の薬剤が咽頭病変を誘発しやすいという傾向は認められなかった。
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